龍光録 / 滝行
滝行
滝に入るだけでは、
何も変わらない。
壱 滝行とは
一度死んで、生まれ変わる。
伊弉諾尊が黄泉の国から戻り、筑紫の日向の阿波岐原で身を清めたように、日本では古くから水によって祓い清める「禊(みそぎ)」が行われてきました。「水に流す」という言葉にも、その感覚が残っています。
修行で身につける白い装束は、亡くなった方が纏う死装束と同じ意味を持ちます。山岳信仰の修験道では、山に入ることで俗世の自分が一度死に、新しく生まれ変わる「死と再生」の儀式とされてきました。
余計なものを捨て、心身を祓い清め、自分と向き合う。そして生まれ変わる。それが滝行です。
滝行は、
答え合わせの場。
滝に入るまでに積み重ねてきたものの答えが、滝の中で出てきます。向き合う姿勢と心構えがなければ、それはただの水浴びと変わりません。
弐 祓いと浄化
元々きれいなあなたに、戻るために。
龍光の滝行では「浄化」ではなく「祓い」という言葉を大切にしています。
浄化
「化」は化けること。汚れたものを別のものに変える、という前提に立つ言葉です。使い続けるうちに「自分は根本的に汚れている」という思い込みを生みかねません。
祓い
人の魂は神様からの分け御霊(わけみたま)。生まれたときは誰もがきれいです。日々の暮らしで積もった塵や埃を「掃う」ように取り除き、本来の状態に戻す。祓いは、自分を肯定するところから始まります。
祓いの第一歩は、自分の内にあるものを認め、赦すこと。
参 湯河原の一日
はだしで登り、滝に入り、蕎麦をいただく。
当日の流れ(目安)。天候や山道の状況により変わることがあります。
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10:00
湯河原駅 集合
路線バスで奥湯河原へ向かいます。
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10:30
はだしで山道へ
ハイキングコースを小一時間。はだしでの歩き方は丁寧にお伝えします。履物でももちろん大丈夫です。
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11:20
天照山神社
白衣に着替え、神前で勤行。心身を整えてから滝へ向かいます。
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11:50
白雲の滝 勤行・入滝
九字を切り、真言を唱えながら滝に入ります。
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14:00
直会(なおらい)
下山後、奥湯河原の蕎麦処で直会。
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16:00
温泉
湯河原駅前の温泉で身体を温めます(入浴料は各自)。
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18:00
有志直会
ご希望の方のみ。
四 心・體・靈
三つの層で、整える。
體
はだしで山を登ると軸が整い、本来の歩き方が戻ってきます。冷たい滝の刺激は、快適さに慣れきった身体を目覚めさせます。
心
祝詞をあげ、自分の汚れを認識し、向き合う。滝に入るまでのその過程で得る気づきこそが、滝行の本質です。
靈
天津祝詞で祓い、九字で魔を断ち、真言を唱える。作法と心構えをもって、神様を降ろして行じます。
五 作法
作法があるから、滝の力をいただける。
神前作法
- 二拝二拍手
- 天津祝詞を奏上
- 二拝二拍手一拝
二拍手は天津神と国津神に対して。ご自宅で拝むときも同じ流れです。
滝行作法
- 九字を切って滝に入る
- 不動真言を唱え続ける
- 雑念や息苦しさを感じたら、その都度九字を切る
声を出し続けないと呼吸ができなくなります。真言を覚えられなければ「祓い給へ清め給へ」でも構いません。
天津祝詞
高天原に神留まり座す
皇睦神漏岐神漏美の命以ちて
皇祖神伊邪那岐の命
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に
禊ぎ祓ひ給ひし時に現れ座せる
祓戸の大神等
諸の禍事罪穢を
祓ひ給ひ清め給へと白す事の由を
天津神国津神八百萬の神等共に
天の斑駒の耳振り立てて聞食せと
恐み恐みも白す
不動真言(慈救呪)
のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん
九字
右手で刀印をつくり、左上から右下へ振り下ろし、腹から声を出して魔を断ち切ります。
六 滝行までの準備
滝行は、申し込んだ日から始まっている。
どれもできる範囲で。お時間とご興味があればお試しください。
毎朝、神前で拝む
二拝二拍手、天津祝詞、二拝二拍手一拝。毎朝続けること自体が修行になります。
禊(みそぎ)
朝、手桶やバケツに汲んだ水を、左肩・右肩・左肩(さゆさ)の順にかけます。
潔斎(けっさい)
数日前〜一週間前から、肉類と五葷(ネギ・ニンニク・ニラ・ラッキョウ・ヒル)を控えます。木曽御嶽山では入山前に百日潔斎を行ってきました。
七 参加者様の声
自分のペースで、見守られながら。
滝までの山道を、はだしで歩きました。先頭と最後尾から見守られ、急かされることも、無理に助けられることもない。自分のペースで歩ける安心感がありました。
水が怖く、泳ぎも苦手。それでも滝行に通うのは、水に触れることで、固まっていたものが少しずつ流れていくのを感じるからです。
九 参加要項
ご参加にあたって
- 場所
- 神奈川県湯河原町 白雲の滝(天照山神社 経由)
- 集合
- JR湯河原駅 10:00
- 開催
- 季節の節目に斎行します。日程は「直近のイベントご案内一覧」でお知らせします。
- 参加費
- 各回の募集ページに記載しています。レギュラー開催と特別開催で参加費が異なります(直会・入浴は各自)。
- 持ち物
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- マリンシューズまたは草鞋(足元が滑るため基本必須。慣れた方ははだしも可)
- 白衣(行衣)・宝冠(白いはちまき)・褌(男性)
- 修行用の数珠(お持ちの方)
- タオル・着替え・飲み物・防寒具
- 雨天時はカッパ。お供え物も歓迎です
- 服装
- 小一時間ハイキングコースを歩くため、軽登山ができる格好でお越しください。
- 女性の方へ
- 白衣で滝に入ります。下着は目立たないスポーツブラなどがおすすめです。着替え小屋がないため、巻きタオルでのお着替えになります。
- 貸出
- 白衣と宝冠をお貸しできます(白衣は1〜2着限定、事前にご連絡ください)。
安全のために
- 滝壺の足元は滑りやすく、見た目と実際の路面が異なることがあります。案内に従ってください。
- 滝の中では声を出し続けてください。止めると呼吸が難しくなります。
- 持病のある方、妊娠中の方、体調に不安のある方は事前にご相談ください。
- 天候や山道の状況により、内容の変更・中止をする場合があります。