施術で使っている経文がある。『加持文』と呼ばれる、四国は石鎚のお経文である。私は御嶽山なのでもともと『五体加持』というお経を使っていたが『加持文』の方が身体の各パーツを様々な仏様に見立てているのである時期からこちらを施術のある日の朝に唱え、お客様の身体に加持をするようにしている。冒頭の”陰陽交わりて萬物を生ず”というくだりも鍼灸師的には親和性が高い。

先日、この加持文の入っている『石鉄経』という6年くらいは使っていた経本があろうことか洗濯物に紛れていたらしく、コインランドリーでバラバラになって出てきた。洗濯物を取り出すと、何やらくしゃくしゃの紙が何枚も出てきて「またティッシュをポケットに入れたままだったか」と思いきや、何やら見覚えのあるお経が書いてある。

「あれ、、、なんで『石鉄経』のページが洗濯物から出てくるんだ?」

家に帰ってお経本を探してみるとどこにもなく洗濯してしまったこれがそうなのだという結論に。施術で使う経文の入っているお経本だから困ったぞと。以前先輩が取り寄せてくれたものだからどこで手に入るのか覚えてない。とりあえずAmazonで調べてみるとそれらしいものが見つかったのでとりよせてみたが、タイトルは『石土経』と書いてありどうやら元々使っていたものとは異なるもののようだった。『加持文』は幸い入っており、見覚えのあるお経も大半は入っていたが、経本の構成、次第がどうもちがう。宗派や教会によってちがうというのはよくあること。

しばらくして『石鉄経』はAmazonではなく楽天市場にあることに、別の祝詞集を探しているときに気づき改めて取り寄せることができた。確認してみるとやはり次第が異なる。なかなか興味深い。

石鎚もいくつかの形があるのだなと今回初めて知れたのは幸いだった。経本が洗濯に紛れてしまったのはどういう祓いなのかと思案していたが、新たな世界が少し広がった心地である。合掌。