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No.10 痛み止めと自律神経【身体と宇宙と】Biginer

こんばんはヒラタです◎

どんよりした天気が続いてましたが、
こういう時は身体の痛みが出やすいです。

不調を感じると痛み止めや湿布を使ってしまうのが当たり前のような世の中になっていますが(もちろん日本が以上なだけです…)
よほどの場合でない限りは控えたほうが良いのは言うまでありません。
(ご存知とは思いますが痛み止めは「冷え」の原因の一つです)

痛みがそのまま続くと刺激されてさらに増幅されるケースもあるので、一時的な使用がやむを得ない場合もありますが、そこにも根本的な原因と対策(筋緊張の緩和、炎症物質の軽減など)が必ずあります。

今主流のカロナールや湿布薬に含まれるNSAIDsは痛みと関連するプロスタグランジンを抑える薬ですが、そもそもプロスタグランジンには、

・血小板:血小板凝集作用
・胃粘膜:胃粘膜保護
・血管内皮:血管拡張
・腎臓:腎血流量の増加

などの作用があり、本来はその時に必要だから体内で分泌されているはずです。

後のことを考えないで使い続けると必ず弊害が起こります。


痛み止めや湿布を使い続けるとなぜよくないのか?
このことについて改めて確認してみたいと思います。

◆交感神経と副交感神経

痛みを一時的に消す方法は実は簡単で、自分を追い込んで交感神経のスイッチをいれてアドレナリンを出しまくればそれで完了します。

アドレナリンは感覚麻痺させる作用もあるので基本的に痛みは消えてしまうからです。
(“食いしばり”もβ-エンドルフィンという脳内麻薬をだす一種の抗ストレス反応です)

交感神経はAdrenergic systemと呼ばれており、「闘争、回避」のシステムです。

狩りをするときや敵に襲われそうになった時に、「昨日ひねった足首が痛い」だの、「肩が痛い」だの「疲れて動けません」だの、言っていられません。

アドレナリンやドーパミンをばんばん出して痛みも感じにくくなり、脈拍をあげて酸素をどんどん全身に送り込んで戦闘態勢に切り替わります。(現代人はこれがガツガツ仕事してる状態ですね)

スポーツ選手のゾーンに入ってる状態がいちばんわかりやすいです。私も山を駆け降りてる時や修行してる時などでゾーンに入ってる時というのは、基本的に交感神経状態に入っていますが、この状態は”心身がシンクロしてある程度制御された交感神経”の状態かなと考えます。

戦闘態勢の時間が終わると副交感神経にスイッチが切り替わります。

副交感神経はVegitave systemとよばれ、生殖以外の「成長、発達」をつかさどるシステムです。
アドレナリンを出して「戦闘、回避」の状態を戦い抜いた身体は、当然疲労やダメージが蓄積しています。その回復作業のために植物のようにおとなしくしてる間に、細胞増殖による組織の回復を待ちます。「寝る子は育つ」も副交感神経による増殖作用のことを指しています。
(ちなみに副交感神経の細胞増殖は正常細胞だけでなくガン細胞や良性腫瘍も含むのがミソです。正常細胞か異常細胞かは体内の代謝の状態=場によって決まってくるので、結局はその”場”を作る食事が大切になってきます。なので副交感神経にすればガンが治るという考えはちょっとちがうのです。ずっと休んでれば治るわけではないということです。)

この副交感神経の時は、回復に必要な栄養分や酸素も送り込まないといけないので、緊張で収縮していた血管は拡張して血液が沢山流れてきます。(消化器も動き出します。)

この時に痛みや痒みを感じます。

痛みというのは基本的に副交感神経の状態で身体を回復させている時に起きている現象です。

私たちの身体は常に、交感神経と副交感神経のスイッチの切り替わりの中で生活しています。

動と静。

活動と睡眠。

緊張とリラックス。

つまり副交感神経による痛みというのは交感神経の緊張状態をいったんフラットに戻すための過程なのです。これを”自律神経の揺り戻し反応”と呼んだりもします。
※自律神経反応https://ssl48.net/ImgFile/jazzsenshi/002-YODXrV.jpeg

この切り替えが細やかにスムーズに行われている状態というのが、快適で健康な状態です。

基本的に健康な人というのはこの交感神経と副交感神経の波がその場その場に応じてすぐ切り替わっています。

逆に体調を崩しやすい人は交感神経と副交感神経の切り替えが苦手です。

消化器は副交感神経で働きます。
https://ssl48.net/ImgFile/jazzsenshi/002-ReiIkF.jpeg

胃がやられやすい人は交感神経緊張状態のまま食事をして胃袋に詰め込むので、しっかり消化ができずに不調をきたしがちです。
自律神経の切り替えがうまくいっていない例でしょう。

痛みがひどかったり、ずっと続いている状態はなぜなのか?

これは交感神経の緊張状態が長すぎて、そのぶん蓄積していくダメージも大きくて深いから、回復に時間がかかっているということですね。

極端な例をいうと、

丸2日ずーっと交感神経緊張状態が続いていたら、丸2日ずーっと副交感神経状態が続いて、それで身体は帳尻をあわせます。
(躁鬱もこの極端なケースですね)

この世界の仕組みはあらゆるものが常に最終的にプラマイゼロです。

だから陰陽という概念があります。

自然発生してる「痛み」というのは身体がダメージを自覚して回復させてる状態をさします。

◆湿布薬で肩こりは治るのか

さて、自律神経の仕組みと”揺り戻し反応”の意味を考えると、痛み止めやそれを含む湿布薬を使うと何が起こるのかがよりクリアに見えてきます。

「肩こりが辛いので湿布薬をいつも貼っている」という方がいますが、残念ながらあれほど悪循環の最たる例です。

冷えが強く、鍼をつかっても筋肉の緊張もとれにくい傾向があります。

そうなってしまうのはやはり痛み止めの作用です。

湿布薬も痛み止めが使われてます。

痛み止めはプロスタグランジンの合成を抑制して、交感神経刺激反応を誘導します。

つまり交感神経のスイッチを入れてるのです。それによって血流障害を起こして痛みを消しています。

逆の表現をすると副交感神経という回復のスイッチを切ってる状態です。

つまり痛み止めの仕組みというのは、冒頭で書いたように運動などで戦闘態勢に入って交感神経を入れることと大まかな仕組みは同じなのです。

だから湿布薬を貼り続けて治るのかと言ったら、明らかに答えはNOです。

むしろ交感神経緊張状態を無理やり続けさせるので、これでは一向に治らないことは、自律神経の働きを考えるとかんたんに想像できます。

それだったら身体を動かして筋肉の血流を促してあげたほうがよほど良いと考えられないでしょうか?

◆痛みの解消法

自律神経の反応を踏まえると、痛みについては「痛みは出て然るべきもの」という身も蓋もない結論になってしまいます。

大事なのは過剰に偏らせすぎないこと。
早めに揺り戻して回復させてあげることです。

筋肉の緊張がつよすぎて辛い時は、お風呂でよく温めて、じっくりストレッチなどで伸ばしてあげること。

実はストレッチで筋肉を伸ばすことでもATP(身体のエネルギー通貨です)が作られることが最近の研究ではわかっています。

ストレッチにエネルギー代謝を上げる呼吸法も併せたヨガのようなスタイルは一番効率が良いと最近は感じています。

私の場合、あまりにコリがきつい時はニガリを患部に刷り込みます。ニガリのマグネシウムは筋肉を緩める働きがあるからです。(これは足が攣りやすい時にも効果が期待できます。登山用の足つり防止のサプリも中身を見ると塩化マグネシウムです。)

お灸や鍼もよいです。
鍼灸の効能は生理学的作用としては疼痛物質が誘導されるというエビデンスからすすめられますが、個人的な見解としては、鍼灸がそもそもエネルギー(氣)を補助するエネルギー療法だから痛みも消えると考えています。
(エネルギー医学的な解釈は現代鍼灸ではほとんどされません)

エネルギーが滞るから、組織に負荷がかかりダメージが起こりやすく、結果的に回復のための痛みが生じます。エネルギーがスムーズに通れば、ダメージは少なく、患部の回復も早くなります。エネルギーをいかに作って流してあげるか、というのが予防、治療のポイントです。

その点では直接的ではありませんが、アーシングやサンゲイジングも一定の効果が期待できます。太陽光、特に赤い周波数は細胞をリラックスさせる効果が確認されるのでおすすめしています。

※ちなみに湿布も国内の市販物は痛み止めが主流になってしまっているのでこういう見解になりますが、昔の手作りのものであれば、エネルギー代謝をあげる作用のものもあるはずなので、湿布に使われる成分によると付け加えておきます。

No.1 気圧x自律神経x免疫 【身体と宇宙と】Biginer

こんばんはヒラタです◎

急に冷え込んだり真夏になったり、
しばらくスッキリしない天気が続きそうですが
今回は気圧と自律神経についての話を書かせて頂きます。

年明けにちょっとしたキッカケがあり、昨年お亡くなりになった免疫学の安保徹氏の著書をおさらいし始めました。過去に何冊か読んでいましたが、いまの私の知識と経験で改めて読むと、約10年前から随分重要なことを提言されていたのだなと、先見の明に驚かされました。そして安保先生がずっと現代医療に対して警鐘されてきたことがフェイクパンデミックとして勃発してしまったことはとても残念なことです。

自律神経と免疫の関係性について、いま読んでも唸ってしまう内容が豊富なのでちょっとご紹介させていただきます。

◆自律神経の二重支配
いわずと知れた自律神経は交感神経と副交感神経の二つがあり、プラスとマイナス、陰と陽、のような対の関係でお互いの働きを補いあいつつ制御しています。
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よく勘違いされているのですが、「副交感神経になれば病気を防げると 」という説が我々の業界では定説のように流布されていますが、あの出どころは恐らく安保氏らの提言を部分的に切り取りまちがった解釈をしているのだろうなと思っています。(実際、安保氏も著書では交感神経、副交感神経どちらに偏っても病気は起こると述べていますので、健康業界の宣伝文句なのでしょうね。こういうフェイクも指摘すれば数多あります)

この業界の定説が間違いであることは、自律神経の本来の働きをみても明らかです。

まず交感神経は闘争と回避のシステムです。命が危ない時や何かしらの危機に見えた時に身体を闘うor回避する状態にするのが交感神経です。消化器官の活動を抑制して、心拍数をあげて闘えに備えます。

副交感神経は成長と増殖のシステムです。「寝る子は育つ」と昔から言われていますが、副交感神経がはいって身体を休めている時に細胞は増殖して成長します。消化器官が活発に動き栄養も吸収され、体内の必要な箇所に届けられます。身体のダメージ回復も新しい細胞の増殖によって行われます。そして実はがん細胞などの異常細胞も同様に副交感神経優位で増殖します。
(がんは細胞の代謝異常が根本原因なので自律神経の問題だけで起こるわけではありません)

自律神経は二重支配なので、お互いがバランス良く働かないと、どちらに偏っても病気になります。ここが私たちの身体のシステムの「妙」とも言えます。

(自律神経については呼吸も絡めて大事な話が沢山あるのでまた別の機会にお伝えできればと思います。)

そしてこの自律神経は白血球の顆粒球とリンパ球もコントロールしています。

◆白血球の自律神経支配

白血球は大きく分類すると、
顆粒球とリンパ球の2種類にわけられます。

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